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神サマの忘れ物
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即興小説トレーニング置き場
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
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ある死神は
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突出幼心あくりょうちゃん 第6話


向こうから歩いてくる男の人と、向こうに歩いていく僕がすれ違った時でした。

「貴様、どうしてそんなものを連れている」

突然、その男の人がそう言うのです。僕は「えっ?」と男の人の方へ向きました。

「人間に憑く霊よ。この俺が滅してやる」

その男の人はあくりょうちゃんを指差しながらいいました。この人はあくりょうちゃんが見えるようです。滅するって……

そして、男の人がコートのポケットから何かを取り出しました。その瞬間、その人中心に何か広がっていきました。何だか、周りの色が赤と黒だけの気味悪い空間になってしまいました。僕はどうなるのでしょうか。

「この空間は俺が生み出した、別空間だ。時間が止まり、特別な力を持たないものはこの空間に存在する事ができない……なのに、お前は何故この空間にいる! 貴様は何者だ!」

その男の人はポケットから取り出した何かを僕に向けています。その何かとは……銃だ。何だこの人は。

「僕は普通の人間です。じゃあ、あなたは何者なんですか?」

僕の頬に嫌な汗が通過していきます。心臓はバクバクいって、すごく怖いです。でも、ここで逃げたらあくりょうちゃんは――

「俺は『藍 上尾(あい うえお)』。霊や悪魔を退治する仕事をしている。そして、この辺りに人間を鎌で斬る霊がいると聞いてここまでやってきた。お前に憑いている霊を退治する前に、一応お前が本当に人間かどうか確かめさせてもらおう」

言い終えた後、上尾と名乗る男の人は銃の引き金を引きました。そこから発射された弾丸は僕の左胸、ようするに心臓めがけて飛んできました。そして、そのまま貫通。死を直前にすると時間ってゆっくり流れるんだな。僕は変な男の人によって変な空間で殺される。なんという……あれ? でも、痛くもないし血も出ない。

僕は左胸を触って確認する。穴は開いていないし完全に無傷だった。けど、上尾の銃の口からは煙が出ている。何なんだ。何が起きたんだ。

「ほう、貴様は本当に人間のようだな。ならば、次はお前だ」

にやけながら、上尾は銃口をあくりょうちゃんの方へ向けました。

我に帰って僕は上尾のことを睨みました。僕はキレましたよ。怒りましたよ。

「おい、お前のその銃は何なんだ! それに、霊だからといって片っ端から滅すればいいっていうもんじゃない。僕とあくりょうちゃんは友達だ。お前に滅させはしない!」

絶対にあくりょうちゃんを守ってみせる。僕はそう決心するのでした。
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AMaRo Project. 2014