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小説(継続中)
神サマの忘れ物
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あの青空に祈りを捧げ
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即興小説トレーニング置き場
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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オレと兄貴と私がいるから
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せくすちぇんじッ!
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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
1

ある死神は
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オレと兄貴と私がいるから 第5話


「全くもう……」

「ふふっ、あんまり変わってないな」

呆れて、ため息を吐く僕と。どこか、懐かしげなミハルさん。僕はちょっと気になったので聞いてみる。

「……変わってないって、何がですか?」

率直に聞けない僕。あぁ、もう少ししっかりしていれば……

「え……えっとね、あなたと海晴ちゃんがだよ」

ミハルさんはちょっと、僕から目線をそらして言った。

「じゃあそろそろ、海晴ちゃんも待っててそうだし、行きましょうか?」

「あ、そうですね」

僕とミハルさんは戸締りをしっかりとして、近くの公園へと出発した。


到着すると、海晴を含めて17人が待っていた。

「遅いぞ、兄貴! 姉ちゃん」

「ごめんごめん」

右から、海晴と海晴の幼馴染み三人、眼鏡の『学』・ボウズの『健太』・ちっこい『翔』別名男子三馬鹿トリオ……というのは昔のトリオ名であり受験生である彼らは現在では正直言って、海晴より成績がいい。とはいっても、三馬鹿トリオの方が呼びやすい。昔から海晴の友達は女子より男子の方が多かったし、外で遊ぶ方が多かったな。

「こんちゃーっす」

「やぁ、久しぶり」

三馬鹿トリオは同時にお辞儀をした。遊ぶ時は僕と海晴と三馬鹿トリオの組み合わせが多かったし、僕とも仲が良い……つもりだ。

後は小学生やその保護者(らしき男性)が占める。もう既に全員グローブをしている……あれ? 全員……

「じゃあ、チーム決めだ!」

海晴が指揮を執り、2チームに分かれた。僕は審判兼キャッチャーをする。いつもね。


さて、チームはどうなったかのかな……

Aチーム

海晴・眼鏡の学・男の子A・男の子B・男の子C・男の子D・女の子A・女の子B・お父さんA

Bチーム

ミハルさん・ボウズの健太・ちっこい翔・男の子D・男の子E・男の子F・女の子C・お父さんB・お父さんC

随分戦力に差がある。三馬鹿トリオはミハルさんを見て、ニヤニヤしてるし……まぁ、いいや。僕は適当に線を描いて、グローブをはめる。コレしかないので顔面に当たったら痛い。

「じゃあ、始めましょう!」

先攻はBチーム、ミハルさんが構えている。Aチームの投手は海晴だ。

大きく振りかぶって、地面スレスレのところから投げる。そしてゆっくり高くボールが上って急降下してグローブに納まる。ミハルさんはバットを振らない。ストライクだ。

2球、3球ともにバットを振らない。あっという間にアウトだ。

「久しぶりだから、タイミングがつかめなかったな」

ミハルさんは少し悔しそうに戻っていった。

それに続き、男の子Fもお父さんBも三振した。海晴は誰にだって容赦はしない。

攻守交替。投手はミハルさんだ。久しぶりなのに投げられるのかな?

バッターは海晴。自信満々な表情をしている。

ミハルさんは大きく振りかぶって、地面スレスレのところから投げる……あれ? 海晴と同じ投げ方だ。ボールの軌道もゆっくりと高く上がって、止まった!? 一瞬、止まったかと思ったら真っ直ぐにグローブに納まる。ありえない。

もちろん、海晴は空振り。とても悔しそうだ。

後の2人も三振をしてチェンジ。このまま試合が進んでいき、途中に海晴がホームランを打って最後までズルズルとして試合終了。

ミハルさんに集る三馬鹿トリオを無理矢理引き離して、皆さん解散となった。

家に帰ると海晴は自分の部屋に入っていった。早速勉強だろう。

「今日は疲れたなぁ……」

リビングのテーブルに伏せるミハルさん。僕は珈琲を淹れてコップを二つミハルさんの前と僕の前に置いた。

「今日はありがとうございました」

僕はミハルさんと向かい合うように座る。正直なところ僕も疲れた。あまり動いていないのにな……そして、明日はバイトである。

「いえいえ、私は楽しかったのでお礼なんか……」

そう言いながら、珈琲をすすって苦そうな顔をするミハルさん。僕は慌ててミルクと砂糖を用意する。

「あっ、ありがとうございます」

実は僕もブラックは苦手だったりする。二人してミルクも砂糖も入れた。ミハルさんも僕も笑みがこぼれる。

「そういえば、ミハルさん」

「なんでしょうか?」

僕は一口、珈琲をすすった。

「もしかしたら、僕の事を可笑しいと思うかもしれませんが……実は、ミハルさんって――」
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