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小説(継続中)
神サマの忘れ物
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あの青空に祈りを捧げ
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即興小説トレーニング置き場
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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オレと兄貴と私がいるから
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祭囃子~記憶の隅に~
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祭囃子~聖なる夜に~
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フタツヤネノシタ
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魔女の契約
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暗黒の契約
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いのししレース ピキョ村のキピ
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おにぎり落ちたそのまま食べた
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天使見習い頑張らない
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せくすちぇんじッ!
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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
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ある死神は
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神サマの忘れ物 第5話


・神サマの忘れ物 第05話

『彼女とぶつかった老人、その人が落とした大切なものは彼女が持っている。俺は神様と名乗る人物と出会いお使いを頼まれる。そこで手に入れた三つの能力。俺の存在を受け入れてくれた彼女……そして俺は人と100回話すと消えてしまう……』







さて、美鈴の家に転がり込んで一晩過ごしたわけだが……流石に上に何も掛けないで寝るのには寒すぎて、安眠できなかった。

一つだけ彼女に言い忘れていたことがあったので『人間の姿』に戻って、美鈴が起きるのを待つことにした。

まぁ、しばらくもしないうちに目覚まし時計に携帯電話のアラームに腕時計の目覚まし機能が順々に鳴り始めた……毎日ここまでやっているとは……

三つ全てが鳴り終わっても起きない美鈴……仕方ない、俺が起こすか。

「おい、美鈴起きろ」

22回目。俺は美鈴を揺さ振ったが起きる気配が無い。それに嫌気がさした俺は美鈴を思いっきりベットの上から落としてみた。

「い、痛い何すんの!? ……って、涼太君か」

……寝起き悪っ! と、思った俺だが美鈴は俺を見た瞬間目が覚めたようだ。

すると、誰かが二階に上がってくる音がした。

「涼太君、早く『へんし~ん』して。お母さんが来る」

俺は慌てて『ウサギの姿』に逆戻りすると同時に母親さんが来た。

「今日は珍しく、起きてるのね」

「うん、この子が私のことを起こしてくれたの」

美鈴は俺のことを抱き上げて言った。それに合わせて左手……いや、左前足か? まぁとりあえず挙げた。

「この子……随分利口そうだけど」

そう言いながら俺のことをまじまじ見てくる……めっちゃ怪しまれてる。

「お手」

母親さんは左手を差し出してきた。それに反応するように俺は右手を差し出してしまった。

「きっと、よその家の子ね」

「そ、そうだね……近いうちに飼い主を探しておくよ」

美鈴は軽く慌てて言った。

「とりあえず、遅刻しちゃうから朝ごはんを食べなさいね」

母親さんはそう言い去っていった。

「危なかった……何で、涼太君は人間に戻ってたの?」

もう既に『人間の姿』に戻っていた俺はすぐに答える。

「一つ言い忘れたことがあってな」

23回目。

「何?」

美鈴は少し急いでいる様子だった。

「端的に言うと、俺のことは誰にも言わないで欲しいってことだ」

24回目。俺が言った後美鈴は「なぁんだ」というかのような表情をした。

「分かってるって、だから涼太君はウサギさんでいてね……じゃあ、私、朝ごはん食べたら学校行くから……行ってくるね」

美鈴はかばんに制服に持って一階に降りてった。

いや、お前だから一応言ったんだよ……そう思いながら『ウサギの姿』に戻った。

「あ」とも「い」とも言っていないうちにトーストを口に銜え制服姿の美鈴が部屋に入ってきた。

「はい、これ。お母さんが涼太君の朝ごはんを作ったから食べてね」

美鈴はにんじんスティックが山盛りの皿を俺の前に置いて、足早にまた一階に下りていった。

……早速ペット扱いか。それに、正直、嫌いなんだよな……にんじん。まぁ、残すのも失礼だったし俺は渋々完食した。

学校か……何か懐かしく思えるな。そう、思いつつ俺はもう一眠りするのだった。
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AMaRo Project. 2014