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神サマの忘れ物
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即興小説トレーニング置き場
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
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ある死神は
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突出幼心あくりょうちゃん 第4話


クラスメイト全員にあくりょうちゃんの存在を知られて回想はおしまいで、『今』に戻ります。


今日は金曜日。疲労が溜まりながらも次の日が休日という壁に支えられてどうにか乗り切れる一日です。

いつも通りの時間に家を出て、学校へ向かいます。あくりょうちゃんは今日も僕の肩に手を乗せてついてきます。この場合『憑いてきている』の方が正しい気がするのは気のせいでしょうか?

いつもの道を通っていつもの家に寄ります。春香の家です。チャイムを鳴らすと母親さんが出てきました。

「優君、おはよう。今日も春香はまだ寝てるみたいだから起こしに行ってあげてもらっていいかな?」

「あ、はい」

僕は靴を脱いで家の中に入ります。春香の部屋は2階です。階段を登り、右に曲がって正面の部屋。ゆっくりとドアを開けて中に入ります。

春香の部屋はいわゆる『一般的な女の子』の部屋で可愛らしい家具などが置いてあります。たんすの上には大きめサイズのテディベアがこちらを見ています。本棚には、『マフラーの編み方』『ザ・ファッション』『誰にでも分るバイク』……最後のは見なかったことにしよう。

春香はすやすやと気持ちよさそうに寝ています。その寝顔をまじまじと見る僕……ではなく、あくりょうちゃんです。僕はそんないやらしいことはしません。

とか思っていると、あくりょうちゃんは大鎌を振り上げています。もしや春香に……

「あくりょうちゃん! ちょっと待った!」

あまり大きな声を出して、母親さんに気付かれないように出来る限り小さな声で制止をしようとしました。すると、あくりょうちゃんは顔だけ僕のほうに向けて、『にはっ♪』と笑った後バットのように鎌を横振りしました。体のうねりが効かせあくりょうちゃんは何回転もして鎌を僕の体を何度も何度も通過していきます。生々しい音と共に僕は木っ端微塵となりました。

「……誰かいるの?」

その騒ぎに春香は目を覚ましたようです。それと同時に木っ端微塵となった僕を見つけたのです。

「ひぃぃぃ……!」

春香は驚いて声にならないような叫びを上げて壁にぴったりくっ付くような姿勢になってます。まぁ、寝起きでこんなのを見たら誰だって驚くでしょう。

「にはっ♪」

あくりょうちゃんは嬉しそうに笑うのです。何て恐ろしい娘(こ)なのだろうか……

そして、僕の非日常的な一日が今日も始まるのでした。
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AMaRo Project. 2014