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即興小説トレーニング置き場
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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小説(二次創作)
メルト
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ある死神は
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突出幼心あくりょうちゃん 第13話


僕らは夕食を食べ終えて、少しゆっくりした後部屋を仕切る障子を閉めて男女に分かれて浴衣に着替えることにしました。その後温泉へ行くつもりです。そして、あくりょうちゃんが僕らのほうにいると春香が「あくりょうちゃんはこっち」と言って春香と白井さんがいるほうへ誘導してくれました。

障子を閉めると春香たちは出入り口側で僕らは窓側で部屋から出ることが出来ません。だから、春香たちが着替えて部屋から出て行ってから僕らが部屋から出ます。僕と義樹は普通に着替えている間、春香たちの部屋の方からなにやら会話が聞こえてくるのでした。

*

「……障子だけじゃ、ちょっと心配だよね。いろんな意味で」

私は白井さんとあくりょうちゃんと3人きり。しかも、障子だけで向こう側に音が丸聞こえ。なんだか、心細いな。

「大丈夫」

白井さんが静かに答えた。いつの間にかもう浴衣に着替えている。

「じゃあ、私も着替えちゃおっと」

私もすぐに着替えて、準備完了。後は、あくりょうちゃんか。私はあくりょうちゃんにバンザイするように言って、ワンピースの裾を持ち上げて脱がせてあげようとする。

「……あれ?」

けど、途中で重くて持ち上がらない。そうか、この子色々持ってるから……

「あくりょうちゃん。持ってる物、全部出して」

すると、あくりょうちゃんは何処からともなく色々なものを畳みの上に置いていく。

大きな鎌・五寸釘サイズの針・巨大ボンド……後、金属バット?

とにかくたくさんのものが出てきた。全部出し切ったみたいで、ようやく、あくりょうちゃんを浴衣に着替えさせる事ができた。

浴衣姿のあくりょうちゃんはあまりにも似合っていて、うらやましかった。

「行こう」

白井さんは襖を開けて、スリッパを5足用意していた。

「そうだね……優! 先に行ってるね!」

私が叫ぶと「わかった」と返事が返ってきた。私達はスリッパを履いて、浴場へ向かった。


途中、ここで働いている人以外は見かけなかった。他のお客さんはどうなのだろうか?

「ねぇ、白井さん。他のお客さんを見かけないんだけど……」

「貸切」

白井さんは静かに答えた。貸切なんだ。

「特別に、貸切にしてくれたから」

「そうなんだ」

会話をしていると、浴場に着いた。脱衣所から広い。私達は準備をして、浴場に向かった。露天風呂だ。

白い湯気が空高く上っていく。仕切りをまたいで、もう一つ湯気が見えた。向こうが男性用かな?

まだ、気配を感じられないところから優たちはまだ来ていないようだ。私達は先に温泉に入った。
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