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神サマの忘れ物
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あの青空に祈りを捧げ
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即興小説トレーニング置き場
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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オレと兄貴と私がいるから
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せくすちぇんじッ!
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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
1

ある死神は
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オレと兄貴と私がいるから 第8話


家を出て近くの駅で切符を買って、小一時間電車に揺られたところに映画館はある。

満員とは到底いえない電車を降りて、改札を通ると太陽に光が優しく照らし、オレは思わず目を瞑ってしまった。

それと同時にドスンと人とぶつかる音がした。慌てて、目を開けて辺りを確認した。髪は染めていないものの厳つそうな高校生(らしき人物)がオレの事を見ていた。どうやら、この人とぶつかってしまったようだ。

「ごめんなさい」

オレが謝ると、その男子は嬉しそうな顔をして口を開いた。

「もしかして、海晴?」

すごい、親しげに話しかけてきたのである。正直言って、誰だかわからない。

「すいませんが、あなたは誰でしょうか?」

刺激を与えないように尋ねる。

「俺だよ。『相沢祐司(あいざわゆうじ)』だよ」

その人は嬉しくて爆発しそうな勢いで、オレに名前を言う。相沢祐司……


『俺はヒーローだ! 出来ない事は無い! このユウジがみんなを守ってやる』


繋がった! そうだ、引っ越してしまったオレのヒーローは『相沢祐司』だ!

「本当に祐司なのか?」

「そうだよ、やっと思い出したか。相変わらず元気そうだな」

そういって、祐司はオレの頭をそっと撫でた。傍から見られていると思うとすごい恥ずかしい。

「どうして……引っ越したんじゃ……」

「それがさぁ、三年前にこの辺に帰ってきたんだ。お前も俺のことを忘れてると思って連絡しなかったんだが……」

あの頃は同じくらいだった背も今となっては顔一つ分も祐司の方が高くなっていた。

「オレは、祐司の事を忘れた日は無かったぜ」

「そうか……それは悪かった。それより、まだ自分のことを『俺』って言ってんだな」

「るせい!」

オレも祐司もさり気無く、映画館のほうへ歩いていた。祐司は厳つそうな感じだったが、とても優しそうな顔をしている。もしかしたら髪型がそう思わせているのだろうか?

「祐司はこれからどこ行くんだ?」

「俺は、映画館へ行くんだが……海晴は?」

「オレもだよ。すごい奇遇だな」

オレも祐司も幼馴染みのまま変わらない。変わったのは、背の高さくらいなのだろう。

その後だが、映画はお互いに見るものが一緒だったので席は隣通しで券を取った。映画が始まる前に携帯の番号を交換し合い、色々話した。祐司は学費の安い、結構上のランクである「G高校」へ通っているとの事だ。オレの能力からして、そこに行くことは可能でしかもバイトをしてもいいという条件がとてもいい。オレの目標はその高校へ行くという事で固まり始めた。

映画を見終り、祐司は用事があるとの事だったので映画館を出てすぐに別れた。オレはもう特に用は無いので、すぐに家へ戻る事にした。

家についてから、メールを打ちっぱなしであった。オレは三馬鹿にもこの事を報告したため、祐司はとても忙しかったという……

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