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神サマの忘れ物
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あの青空に祈りを捧げ
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小説(完結)
突出幼心あくりょうちゃん
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オレと兄貴と私がいるから
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祭囃子~記憶の隅に~
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いのししレース ピキョ村のキピ
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おにぎり落ちたそのまま食べた
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天使見習い頑張らない
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せくすちぇんじッ!
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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
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ある死神は
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神サマの忘れ物 第3話


・神サマの忘れ物 第03話

『彼女とぶつかった老人、その人が落とした大切なものは彼女が持っている。俺は神様と名乗る人物と出会いお使いを頼まれる……そして俺は人と100回話すと消えてしまう……』







俺はゆっくりと目を開けた……すると、そこは……どこかの夜の町の上空を自由落下中だった。

……まさか、俺は神様に遊ばれているだけなのだろうか。

そう考えているうちに町が近づいてきている……まずい!


ものすごい音と共に俺は、どこかの家のベランダに衝突したようだ。

「誰?」

その、家の中から出てきたのは俺の友人の『田中美鈴』だった……てか、早速知り合いに見つかったのか……俺。

「もしかして……鈴木君?」

田中は今にも泣きそうな顔で俺を見ている。とりあえず、俺は立ち上がった。

「あぁ……」

1回目……会話をした回数を数えることはどんな時でも忘れてはいけないな。

すると、田中はいきなり俺に抱きついて泣き始めた。

「おかえり……鈴木君……」

……いや、その発言は軽く問題あるんじゃないか?

そう、思いながら俺のズボンのポケットにメモ紙が入っていることに気が付いた。

「ちょっと悪い……」

2回目……俺はそのメモ紙を取り出して、広げてみた。これは、神様からの手紙のようだった。

内容はこうだ……

『パラシュート無しのスカイダイビングはどうじゃった?怪我をしてなかったら第三の能力は成功じゃ。

第一の能力は本当にいざという時にしか発動はせん。

第二の能力は話がしたくなかったら、そう思ってゆっくり目を閉じろ。次に開けた時はウサギの姿に変身じゃ。戻りたくなったら、また同じ事をすればいい。

期待してるぞ……By神』

あの、くそジジィ……人のことを何だと思ってんだ、特に第二の能力のウサギって……今度、会ったらぶっ飛ばしてやる……

「ねぇ、何見てるの?」

田中はすごい興味深そうにこっちを見ている……とりあえず、この紙を渡してみた。


「ふ~ん、ウサギさんかぁ」

すごい不適な笑みを浮かべて俺のことを見ていた……その表情がとても怖い。

すると、家の中から足音と声が聞こえた。

「美鈴、今の音何?」

それは、田中の母親の声だった……これで、ばれたらまずいことになる……

「鈴木君、早く早く、ウサギに『へんし~ん』してよぉ」

「あぁもうわかったわかった、だからうまくやってくれよ」

3回目……もしや、みんなが俺で遊んでいるのか?

とりあえず、俺はゆっくりと目を閉じた。

「わ~い、本当にウサギさんになってる」

俺は持ち上げられるような感じがした。ゆっくりと目を開けると、俺は本当に真っ白なウサギになっていた……服がどこにも無いことから、服と一緒に変化したのだろう。

そして、丁度田中の母親が部屋に入ってきた。

「美鈴、何やってんの?」

母親さんは裸足でさらに窓を開けっぱなしでベランダに出ている田中と彼女が抱いている動物……すなわち、俺をまじまじと見つめていた。

「さっきまで、黙ってたけど……私、帰り道でこの子を拾ったの」

そう言って、田中は俺を差し出した……もぅ、何か俺、恥ずかしくて死にそうだ……そういえば俺、死なないんだっけな……

「それでね、この子とベランダで遊んでたら尻餅ついちゃって……それでさぁお母さん、この子、捨ててあったから家で飼いたいんだけど、いい?」

田中はものすごい眼差しで彼女の母親を見ている。

「ちゃあんと、面倒が見れるんだったらいいけど……できる?」

そう言いつつ、母親さんは俺の頭を撫でてきた。

「私、ちゃんと面倒を見る……ね」

さり気無く田中も俺の頭を撫でた……つくづく、ここの家族が動物嫌いじゃなくて良かったと思った。

「美鈴、とりあえず今日は遅いからもう寝なさいね。お母さん、もう寝るから……おやすみ」

「は~い、おやすみなさい」

ようやく、母親さんが部屋から出て行った。さらに、もう寝るらしいからゆっくり彼女に説明ができる。

俺は田中の手から離れ床に着地して、ゆっくり目を閉じた。しばらくした後、目をゆっくり開けてもとの姿に戻っていることを確認した。


「鈴木君は……交通事故で……」

田中はまた泣きそうになりながら、話しかけてきた。

「そう……だったんだが……」

4回目……俺は、彼女に全てを打ち明けるつもりだ……この一晩をかけて……そう、長い長い夜の始まりだ。



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