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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
メルト
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ある死神は
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俺が我が家にやってきまして……。 第29話


「なんで、二人だけで図書館にいるのかな?」

 ゆうきは"無表情のまま"微笑んでいた。

「どうして、こっそり会ってたの?」

 優希はそれがいけないことなのか思った。

「ねえ、一言くらい私に言ってからでも良かったんじゃないの!」

 優希は一言言ったらゆうきがついてくると思った。

「私、邪魔だったの?」
「誰も、そんなこと言ってないだろ!」
「じゃあ、その手に持ってる本は何?」
「それは、お前が元の世界に帰れるように……」
「ほら、やっぱり。いいよね、さーちゃんといい関係になれたもんね、そうしたら私、もう要らないよね!」
「なんで、そうな――」

 優希の言葉が急に遮られる。
 ゆうきの平手打ちによって。

「な、何すんだ!」
「もういい! じゃあね!」

 そして、優希の反論をも聞かずに、ゆうきは駆け出していった。

「なんなんだ、あいつ……」

 沙苗も、友永も黙ったままだ。
 沙苗は驚愕の表情を浮かべ、友永はやれやれと肩をすくめていた。

「小名護」
「なんだ、友永」

 そういえば、友永はゆうきと一緒にいた。

「アイツ、オレに連絡よこしてきてな。なんか避けられてるみたいだって。まあ、お前のことだから、面倒事にしないために、やったんだと思ったけどな」
「……他に、何か言ってたか?」
「いいや。ただ、オレが思うに」

 ――羨ましかったんだろうなって。

 友永はそっと言った。
 優希を怒るわけでもなく、ゆうきの思いを蔑ろにするわけでもなく。友永の意見だった。

「羨ましい?」
「ま、ゆうきの世界は、やっぱり別の世界ってことっかな」

 ここで沙苗は何かに気がついたかのように、

「そうだね。優希さんにとって、ここは見知った世界のようで、ぜんぜん違う世界なんだよね」
「って、おいおい、俺をおいて、なんで二人はわかった風なの?」
「ま、外野は外野でよく見えるんだわ」

 どういうことなのか、優希はわからなかった。もう一人の自分が何に悩んでいたのか。
 寂しいでもなく、怖いでもなく、羨ましい。

「とりあえず、オレが言うのもあれだが、デートは止めにしたほうが良さそうだな」
「って、なんで友永が!」
「それとも、ゆうきを置いて続けるか?」
「それは……」

 優希は横にいる沙苗に目配せをする。
 沙苗はゆっくり首を振った後、頷く。

「優希さんを探しましょう。わたし達がどうしてこの本を探していたか、説明してないじゃない」
「それにな、小名護。ここで、アイツを見逃したら、それこそ、アイツは一人ぼっちだ」
「……ったく、わかったよ。探して、俺達のもとに戻せばいいんだな」

 優希は頭を掻いて、吐き捨てる。

「で、小名護はオレと一緒だ。古池には申し訳ないけど、一人で探してもらう」
「わかった。優希くんと二人でいても、刺激するだけだもんね」
「ってことだ。行くぞ」

 優希、友永、沙苗はそれぞれ図書館から離れていく。
 一人の少女を探すために。
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AMaRo Project. 2014