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俺が我が家にやってきまして……。
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小説(二次創作)
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ある死神は
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俺が我が家にやってきまして……。 第8話


「ゆうきちゃん。ちょっといいかな?」

 友永が小名護家を去っていった後、すぐに優希の母親が優希らの部屋に入ってきた。
 その表情は嬉しそうであった。

「どうしたの? お母さん」
「その服だけじゃ困るだろうから、お洋服いっぱい買ってきちゃった」
「……本当に買ってきたのか」

 買ってくると言っていたらしいが、まさかいっぱいというほど買ってくるとは思っていなかった優希。
 すぐに、元の世界に帰ることは難しい状況なのだが、もしすぐに帰れるのだったらどうするつもりだったのだろうか。

「もし私がすぐ帰れるんだったら、自分で着ればいいんじゃない?」
「そんな趣味ねぇよ! いや、女になってたら着るけど、男の体のままで着るのは流石に……」
「そうだよね……じゃあ、行ってくるね」
「ああ、いってらっしゃい。俺が行ってもしょうがないだろうからここで待ってるよ」

 優希はそう言って、ゆうきに向けて一度手を降った。

「なんだ。『ついてく』って言われて『エッチ!』とか言いたかったのに」
「……そんなこといわないタマなのはお前もよく知ってるだろ」
「そうね……じゃあ、いってきます」
「ああ」

 そして、ゆうきは部屋から出ていった。
 階段を降る音を聞いてから、寝そべろうとしてやめた。
 そういえば床に魔方陣を描いたままだった。
 そのまま寝たら汚れるだろうし、だからといってそのままにするわけにもいかない。

「うむ……」

 一応、魔方陣の本は手元にあるわけだし、必要となったらまた描けばいいか。
 用意周到にバケツと雑巾を準備していたので、それで床を綺麗にする。
 頻繁に床を水拭きはしないので、チョーク以外の汚れもみるみるとれていく。
 床にこすりつけられている白い粉。
 本当にこれで人を呼び寄せたのか。
 今になって、その凄さというものを実感し始めた。
 驚愕と、ゆうきに関する関心ばかりしか見えなかったからその時はそれでよかったが、とんでもないことをしでかしてしまったということに気がつくとどうしようもない。
 科学を超越した魔法という存在。
 この世界には、それが存在することを示してしまったのか。
 もっとも、それに気がつけない人間ばかりなので、知ってるメンバーが黙っていればどうということはない。

「にしても、別の世界の俺か」

 世界の数だけ小名護優希という人間や、他の人もたくさんいて、性別も逆転した存在もいる。
 その中の一人を呼び寄せたわけか。
 想像しうる限りでは、残忍な正確な自分や、そういう世界の自分を呼び寄せてしまったら――。
 友永が言っていたのはそういうことか。
 それを考えれば、自分に限りなく近い存在を呼び寄せたのは奇跡、なのか。
 それとも、誰かに仕組まれた物語なのだとしたら……ありがたいというべきか、余計なお世話というべきか。まあ、自分に認知できなければないものと一緒であるが。

「よし」

 綺麗になった。
 床が破れたカーテンの窓から入る夕日を反射している。
 暗くなり始め、もう夜になろうとしている。
 夜……?

「あ……」

 で、ゆうきの寝床はどうなるんだろう?
 これ言って家が広いわけでなく、ゆうきの専用部屋なんてものは用意できない。
 リビングで誰か寝かすのか? ……いや、それも辛い。
 まあ、それはその時考えればいいか。
 
 タッタッタッ、とリズミカルに階段を登ってくる音。
 ゆうきが帰ってきたか。
 と思った瞬間に、

「せいやぁ!!」
「ぬおッ!?」

 ドカンと音がするほどの勢いでドアを開け放ってくれた。
 お陰で驚いたじゃないか。

「お、おお……」

 驚いたじゃないか。
 目の前にいる少女の姿を見て、優希は感嘆の声を上げた。
 白い袖なしワンピースに、ツバの広い同色の帽子をしたゆうきの姿が目の前にあった。

「綺麗……だな」
「へへ、綺麗でしょ? ……って、自分に言っているようなもんだけどね」
「……」
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AMaRo Project. 2014